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3月, 2022の投稿を表示しています

▶とめられなかった戦争

「とめられなかった戦争」加藤陽子 著 文春文庫 2017年 "Unstoppable War" Yoko Kato, Bunshun Bunko, 2017 日本でも、戦死者310万人を出した戦争がありました。桁違いの犠牲者です。この本は、何で日本は戦争に突き進んでしまい、誰も止めることが出来なかったかを解説しています。今の状況に似ていることに愕然としました。小さな本ですが読み応えがありました。 Even in Japan, there was a war that killed 3.1 million people. An order of magnitude victim. This book explains why Japan went into war and no one could stop it. I was shocked to find something similar to the current situation. It's a small book, but it was worth reading.

▶ロシア軍のウクライナ侵攻を非難し、戦争の早期終結を願う決議

  浄土真宗本願寺派もロシア軍のウクライナ侵攻を非難し、戦争の早期終結を願う声明文を出しています。 The Jodo Shinshu Honganji faction has also accused the Russian army of invading Ukraine and issued a statement hoping for an early end to the war. 我々は、被爆国の市民として、生命を慈しむ仏教徒として、世の安穏を願う念仏者として、この武力侵攻を非難し、自己正当化をくりかえす権力者の愚かさを批判し、歴史をかえりみつつ、この戦争の一刻も早い終結を願う。 As citizens of the A-bombed countries, as Buddhists who care for life, and as Buddhists who wish for the peace of the world, we condemn this armed invasion, criticize the stupidity of those in power who repeat self-justification, and look back on history. I wish the end of this war as soon as possible. https://www.hongwanji.or.jp/news/cat5/001746.html (浄土真宗本願寺派 宗会 ホームページ)

▶【日本大学 文理学部 学部長メッセージ】ロシア政府によるウクライナ侵攻について

  ▶【学部長メッセージ】ロシア政府によるウクライナ侵攻について [Dean's message] About the Russian government's invasion of Ukraine https://www.chs.nihon-u.ac.jp/kyomu/2022-03-08/29108/ 私たちは今、 ロシア政府によるウクライナヘの侵攻による大変な悲劇を目の当たリにしています。 この事態のために亡くなられた方々、 被害を受けている方々、 また関係の方々に深く思いを致します。 We are now witnessing the great tragedy of the Russian government's invasion of Ukraine. I would like to express my deepest sympathies to those who have died, those who have suffered damage, and those who are related to this situation. 日本大学文理学部は、 ウクライナ国立体育・ スポーツ大学と学術協定を締結し、 教育・ 研究交流を深めてきました。 私たちはウクライナの人びとが直面する戦争の現実を看過することはできません。 日本大学文理学部は、 国際社会の協力によって一日も早くこの戦闘状態が終結し、 人びとに平穏な日常が戻るように願っています。 The Faculty of Arts and Sciences of Nihon University has signed an academic agreement with the National University of Physical Education and Sports of Ukraine to deepen educational and research exchanges. We cannot overlook the reality of the war that Ukrainians face. The Faculty of Arts and Sciences of Nihon University hopes that this battle

▶ロシアの言葉・文学・文化を今、あるいはこれから学ぶ皆さんへ

(この文章は、日本ロシア文学会で公開されていたものに英語訳をつけたものです) (This text is an English translation of what was published at the Japan Association for the Study of Russian Literature) Japan Association for the Study of Russian Literature Homepage https://yaar.jpn.org/ https://yaar.jpn.org/?action=common_download_main&upload_id=1769 ▶ロシアの言葉・文学・文化を今、あるいはこれから学ぶ皆さんへ To everyone who is learning Russian language, literature and culture now or in the future 今回のロシア軍によるウクライナ侵攻で、ロシア語やロシア文学・文化を学ぶ、あるいはこれから学ぼうとしている皆さんは心を痛めているのではないかと思います。「なぜ、自分はこんなことをする国の言語や文化を学ぶのか」と悩み、その選択を後悔している人もいるかもしれません。 I think that the invasion of Russia by the Russian army has hurt everyone who has learned or is about to learn Russian language, Russian literature and culture. Some may regret their choice, wondering "Why do I learn the language and culture of a country that does this?" ロシアの言葉・文学・文化は、もちろん、「ロシア」という場と強く結びついています。ウクライナに侵攻したロシア政府はおそらく今後も、ロシア語やロシア文学・文化を、「ロシア国家」の大きな要素として利用しようとするでしょう。実際、国家というものが古来、言語や文化をプロパガンダに利用し、自分たちの道具としようとし

▶ウクライナが舞台の映画「ひまわり」

  「ひまわり」は1970年に公開されたイタリヤ映画。美しいナポリの海岸で恋におちたジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)。戦争は幸福な二人を無残に引き裂きます。ひまわり畑を背景に戦争の悲惨さが淡々と描かれます。この広大なひまわり畑はウクライナの首都キエフから南へ500キロほど行ったへルソン州で撮影されたそうです。 「ひまわり畑の下には、たくさんの兵士や捕虜、農民が埋まっている」 このセリフと哀愁漂う ヘンリー・マンシーニの曲を聴くとぶつけどころのない戦争への怒りが込み上げてきます。人が人を殺す戦争は悲しみだけしか残しません。どんな言い訳も許されない絶対悪です。 デジタル技術で修復されて、あざやかにカラー化されたウクライナを舞台にした映画「ひまわり」が全国で緊急上映されます。 http://himawari-2020.com/ https://cinemarine.co.jp/himawari/ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220316/k10013530401000.html?utm_int=netnewsup_contents_list-items_001&fbclid=IwAR0hWIVJQmU5TIH0KKnRUAORRsiVXs--_T5gK7mOQyZbeafaaGek7aB9ZUU こちらもどうぞ!「脱走兵」沢田研二 https://hirose555.blogspot.com/2022/03/le-deserteuractborisvian1990.html

▶脱走兵(Le Déserteur)ACT「BORIS VIAN」1990年 沢田研二

この作品は、1950年代のインドシナ戦争中に作詞された反戦歌です。作者は、フランスの作家、詩人であるボリス・ポール・ヴィアン(Boris Paul Vian, 1920年生まれ)です。今から70年も前に作られたものですが、現在の兵士の中にもきっと同じように苦しんで、言い出せずに本意でなく武器を持って戦っている人たちもいると思います。ソ連が1450万人、 ドイツが280万人、 日本が230万人、世界で 5000万〜8000万人 の命を奪った言われる第二次世界大戦の教訓はどこに行ってしまったのでしょうか? This work is an anti-war song written during the Indochina War in the 1950s. The author is Boris Paul Vian (born 1920), a French writer and poet. It was made 70 years ago, but I'm sure some of today's soldiers are suffering in the same way. Where did the lessons of World War II, which are said to have claimed the lives of 14.5 million people in the Soviet Union, 2.8 million people in Germany, 2.3 million people in Japan, and 50-80 million people in the world? プーチン大統領やゼンスキー大統領、ロシアやウクライナで戦っている兵士、世界中で戦争をしている人みんなは、家族とは何か、生きるとは何か、死とは何か、自分たちは何のために生まれてきたのかを、銃口を向ける前に考えてください。美しいキエフの町を壊さないでください。戦争は絶対悪です。一刻も早い収束を願っています。 President Putin, President Zensky, soldiers fighting in Russia and Ukraine, everyone at war around the world, what is a f

▶ロシア軍兵士が流した涙(Tears shed by Russian soldiers)

  キエフの教会  Kyiv church 先日、戦場で捕虜になった若いロシア軍兵士をウクライナ住民が慰労したという感動的な記事がTwitterに流れました。 The other day, a moving article was posted on Twitter that Ukrainian residents comforted a young Russian soldier who was taken prisoner on the battlefield. 捕虜になって武器を置いた兵士はウクライナ住民からもらったひと切れのパンと暖かい紅茶を口にした。兵士からアドレスを聞いて住民がスマホで彼の家族を呼び出した。画面に年老いた母親の顔が現れた。兵士は涙を流した。隣にいたウクライナ住民もこれを見て涙を拭った。兵士は言った。「俺たちは、なんで戦争なんてバカなことをやっているのだろう」 The soldiers who were taken prisoner and put down their weapons ate a piece of bread and warm tea from the Ukrainian residents. Residents called his family on their smartphones after hearing the address from the soldiers. The face of an old mother appeared on the screen. The soldier shed tears. The Ukrainian residents next door also wiped their tears when they saw this. Said the soldier. "Why are we doing stupid things like war?" プーチン大統領やゼンスキー大統領、ロシアやウクライナで戦っている兵士、世界中で戦争をしている人みんなは、家族とは何か、生きるとは何か、死とは何か、自分たちは何のために生まれてきたのかを、銃口を向ける前に考えてください。美しいキエフの町を壊さないでください。一刻も早い戦争の収束を願っています。 Pr

▶ジョブズが最後に考えたこと

キエフの教会 スティーブ・ジョブズは、2011年に膵臓がんで56歳という若さで亡くなりましたが、死を前にして病院のベッドの中でこんなことを考えていたという話が残っています。 「神は、誰の心の中にも、富によってもたらされる「幻想」ではなく、人に愛を感じさせるための「感覚」というものを与えてくださった。私が人生で勝ち取った富は、棺桶の中に一緒に持っていけるものではない。持ち続けられるものは愛に満ちた思い出だけだ。これこそが本当の豊かさを与えてくれるものであり、あなたとずっと一緒にいてくれるもの、あなたに力をあたえてくれるもの、あなたの道を照らしてくれるものだ」 プーチン大統領やゼンスキー大統領、ロシアやウクライナで戦っている兵士、世界中で戦争をしている人みんなは、家族とは何か、生きるとは何か、死とは何か、自分たちは何のために生まれてきたのかを、銃口を向ける前に考えてください。美しいキエフの町を壊さないでください。一刻も早く愚かな戦争が終わることを願っています。 http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_73.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_46.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_55.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_66.html

▶アントニオ猪木の戦い

キエフの教会   先日、NHKでプロレスラーのアントニオ猪木の近況をまとめたドキュメンタリー番組が放映されていました。不屈の闘魂で難病に立ち向かう姿に、「さすが猪木」と思いました。番組に中で猪木が天国について話をしていました。 「最近は、病院のベッドに寝て天上ばかり見る毎日だ。天上と言っても天国のある天上でなく、壁のある天井だ。ジャイアント馬場さんが、まだやり残したことがあるから天国に来るなと言っている。自分は小さい頃から勉強ができなくて落第ばかりしていたので、高いところに登る試験に受からなくて天国に行けないんだ」と冗談交じりで言っていました。彼はイスラム教の信者ですが死んだら天国に行くと信じているのです。 「元気があれば何でもできる」と言っていた猪木、モハメッド・アリと戦った猪木、議員外交で北朝鮮を訪れた猪木、普通は見せたくない病と戦っている猪木、アントニオ猪木のスケールの大きさを感じました。 プーチン大統領やゼンスキー大統領、ロシアやウクライナで戦っている兵士、世界中で戦争をしている人みんなは、家族とは何か、生きるとは何か、死とは何か、自分たちは何のために生まれてきたのかを、銃口を向ける前に考えてください。美しいキエフの町を壊さないでください。一刻も早く愚かな戦争が終わることを願っています。 http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_73.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_46.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_55.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_66.html

▶天国と極楽のお話

キエフの聖アンドリーイ教会    キリスト教では死んだら天国に行くとされています。浄土真宗では、誰でも死んだら極楽浄土に往生できると言われています。キリスト教はあまり詳しくありませんが、天国はエデンの園と考えられるのではないかと思います。アダムとイブが最初に出会った場所です。エデンの園はメソポタミア文明発祥の地のイラクのチグリス・ユーフラテス川の近くにあったと言われています。イスラエルやヨーロッパから見ると東に位置します。メシア思想では、救世主が東方から現れて人類を救済すると言われていて、その救世主がキリストとされています。太陽は東から昇りますから東に天国があると考えるのは自然なことです。 一方、日本では、天国と同じ様な場所として極楽があります。天国と極楽の違いは、天国は欲しいモノが何でも満たされる世界であるのに対して、極楽は欲しいという欲望から開放される世界であることです。 阿弥陀様は西にいて教えを説いていると言われています。西方極楽浄土と言うように極楽は西にあるのです。光に満ち溢れた阿弥陀様が日が沈む西にあるのは奇妙です。阿弥陀様は、キリスト教の救世主であるメシアと同じ使命を持って現れたのではないかという説があります。ということは、極楽と天国は同じ場所で、天国がイラクにあるとすると、極楽浄土もそのあたりにあると推測できます。仏教が発祥したインドやアジア、日本から見るとイラクは西です。これで極楽浄土が西にあるという話と辻褄があいます。 ロシアやウクライナで毎日たくさんの人たちが亡くなっています。プーチン大統領やゼンスキー大統領、ロシアやウクライナで戦っている兵士、世界中で戦争をしている人みんなは、家族とは何か、生きるとは何か、死とは何か、自分たちは何のために生まれてきたのかを、銃口を向ける前に考えてください。美しいキエフの町を壊さないでください。一刻も早く愚かな戦争が終わることを願っています。 http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_73.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_46.html http://hirose555.blogspot.com/2022/03/blog-post_55.html http://hirose555.blo

▶ ピクサー映画「リメンバー・ミー」を観て感じたこと

「リメンバー・ミー」の再放送を観ました。2017年にピクサー・アニメーション・スタジオが制作した子ども向けのアニメーションです。大人にとっても良い映画でした。この時期にこの映画を流したのは何らかの意図を感じました。(2022年3月4日 廣瀬隆夫) キエフの聖アンドリーイ教会 ミュージシャンを夢見るギターが好きな少年ミゲルが、死んで骸骨になった先祖たちのいる「死者の国」に迷い込んで不思議な冒険をするというお話です。死者の国というのは、いわゆる天国のことです。 「リメンバー・ミー」は死という重いテーマを扱っています。そこに「二度目の死」という設定が出てきます。普通の死が肉体の死だとすれば、「二度目の死」は精神の死です。生きている人の記憶から、天国に行ってしまった人のことが忘れ去られたときが「二度目の死」となります。「二度目の死」が訪れると天国に存在できなくなり、その人は、木っ端みじんに消滅してしまうのです。「二度目の死」のエビデンスとして、映画では死者の写真が、家のどこにも飾られていないこととしています。 この映画に出てくる「死者の日」には家族や友人たちが集い、故人への思いを馳せて語り合います。日本では、春と秋にお墓参りをする「お彼岸」があり、夏には故人の魂が戻ってくるという「お盆」があり、一回忌、三回忌、七回忌などの「年忌法要」があります。自分という存在は自分だけで成り立っているのではなく、連綿と続く父母、祖父祖母・・・という家族が自分をこの世界に生んでくれたからだということを忘れないことは大切なことです。「死者の日」や「お彼岸」「お盆」という行事は、肉体が滅んだとしても、人の精神は何らかの形で残っていき、それが新たな未来の糧になることを忘れないためにあると思います。 映画のタイトルが「リメンバー・ミー ⇒ 私を覚えていて」であるのは、そのことを直接的に伝えたいからだと思います。音楽も、映画も、写真も、その人が存在していたことを後世に残すためのものです。人々が忘れずに思いを伝えていけば、たとえ肉体が滅んでも心はつながっていきます。思いをつなげることで家族の絆が一層強固なものになります。この映画はここを感動的に描いています。 夢を追いかけ自分らしく生きる少年ミゲルを応援し、家族も大切にして行く、伝統と新しい生き方は対立しない、むしろ、家族との歴史があってはじめて、自分ら