今では優先席と呼んでいるが、ひと昔前はシルバーシートと呼んでいた。後期高齢者という呼び方は、老人を切り捨てるような響きがあり最悪のネーミングだ。この国は、いつから老人を粗末にするようになったのだろうか。
先日、菩提時で餅つき大会があった。30キロもの餅をついて檀家の人たちを招いてふるまうと言う趣向だ。若い人たちでやろうとしたが、みんな経験がないので、どうやったら良いかわからない。80歳以上の人たちに入ってもらってようやく餅をつくことができた。のし餅の作り方は最長老の96歳のおばあさんが教えてくれた。
力があっても理屈をこねても若い人は何もできなかった。老人は力はないが、コツを知っていた、知恵があった。平気な顔をして15臼をつきあげてしまった。若いものの出る幕はなかった。生き生きとした老人から逆にパワーをいただいた。私も、すでにそちらに歩き始めているが、こんな老人になってみたい。
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