この季節になると草の伸びが速い。家の小さな庭も放っておくとすぐに草に覆われてしまう。休日は、草刈りに時間を取られる。草を刈っていると葉の下に潜んでいた蚊が一斉に出て来て攻撃を始める。これは、たまらんと思って虫除けのスプレーを露出している体に吹きかけて仕事を始めた。どんな成分か分からないが、このスプレーは良く効いた。
しかし、しばらくすると顔や首筋、耳のあたりを蚊が攻撃し始めた。匂いがあるので顔だけはスプレーをかけなかったのだ。このとき、どこかで読んだ耳なし芳一の話を思い出した。平家の武士たちの生霊から身を守るために体中に般若心経を書いたが耳に書くのを忘れたために、耳を切られた琵琶法師の話だ。耳なし芳一の作者も蚊にやられた経験からこの話を思いついたのかも知れないと思った。
そんなに苦労して草刈りをするなら、砂利でも敷いて草が出ないようにすれば良いという合理的なアドバイスをしてくれる人がいるが、それを実行しようとは思わない。邪魔だからといって草や蚊を駆逐してしまったら、それはそれで寂しくなるのではないかと思う。邪魔でも刺されても、小さな地球の上で何億年もかけて生まれてきた植物や動物だと思うと愛おしい。そんな奴らとこれからも付き合って行きたいと思う。
しかし、しばらくすると顔や首筋、耳のあたりを蚊が攻撃し始めた。匂いがあるので顔だけはスプレーをかけなかったのだ。このとき、どこかで読んだ耳なし芳一の話を思い出した。平家の武士たちの生霊から身を守るために体中に般若心経を書いたが耳に書くのを忘れたために、耳を切られた琵琶法師の話だ。耳なし芳一の作者も蚊にやられた経験からこの話を思いついたのかも知れないと思った。
そんなに苦労して草刈りをするなら、砂利でも敷いて草が出ないようにすれば良いという合理的なアドバイスをしてくれる人がいるが、それを実行しようとは思わない。邪魔だからといって草や蚊を駆逐してしまったら、それはそれで寂しくなるのではないかと思う。邪魔でも刺されても、小さな地球の上で何億年もかけて生まれてきた植物や動物だと思うと愛おしい。そんな奴らとこれからも付き合って行きたいと思う。
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