PTAの役員の推薦委員をやっていた妻が、やり手がいないという理由で自分でPTAの役員になってしまった。これがミイラ取りがミイラになったというのだろう。役員の仕事はパソコンを使うことが多いらしい。年がばれてしまうが妻は昔ワープロ専用機のスクールに通っていたことがあるらしい。しかし、パソコンのことが全く分からない。PTAのパソコンにはワードとエクセルが入っていて、それが使えることが大前提らしい。
そこで私にワードとエクセルの使い方を教えて欲しいという白羽の矢が立った。だが、家のパソコンにはワードもエクセルも入っていない。インターネットで買ったDELLのノートパソコンが7万円なのに5万円もするマイクロソフトのオフィス(以後、MSオフィス)を買うのはナンセンスだからだ。古くからのMacファンゆえマイクロソフトが大嫌いということもあり、今まで、その会社のソフトを自腹で買ったことがないのだ。
仕事ではワードやエクセルを使っているが、家では無料のオープンオフィスなるものを使っていた。機能的にはMSオフィスと同じなのだが、使い勝手が全く違うし動きもぎこちない。今回は、妻にMSオフィスの操作を教えるのが目的なので使い勝手が違うオープンオフィスでは用が足りない。大枚を払ってマイクロソフトの軍門に下ろうかとも思ったが、それもしゃくに触る。
新しいOffice互換ソフトが出ていないかグーグルで調べてみたらKingSoftと言う中国の会社がKingSoft Office2007という紛らわしい名前のソフトを出していた。KingSoftという名前は前から知っていたがオープンオフィスに毛の生えたようなものだろうと思っていた。あまり期待もせずに30日間の無料お試しソフトをダウンロードして使ってみた。
インストールを終えてKingSoft Office2007 Writerというワープロを立ち上げてみた。出てきた画面に驚いた。デザインは洗練されていないが、ボタンやメニューがMSオフィスと同じではないか。簡単な書類を作ってみたが操作性もほとんど同じ。エクセルやパワーポイントもどきのソフトもMSオフィスと同じだった。しかも、オープンオフィスのようなもたつきがなく動きもスムーズだ。
さっそく妻にワードの使い方を教えてみたが戸惑うことはなかった。小学生の娘も学校でワードを使っているらしくすぐに使えるようになった。こんなに似せてしまってマイクロソフトは文句を言わないのだろうかと思った。値段は5000円を切っている。さすがに、パクリ天国の中国だけはあると思った。
西新宿の本屋に行ったら解説本があった。MicroSoft Office2003との機能比較が出ていたが、機能がないのはめったに使わないどうでも良いような機能だけだ。早速、ネットで買おうとしたら、妻に30日間無料で使えるのなら、切れたらまたダウンロードすればいいんじゃないのと言われた。主婦はシビアーだと思った。
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