【特派員 高尾広志(横浜在住)】
江戸時代後期の僧、良寛さんは、人と話をするときの心得を戒語という形でまとめている。内容は、極めて平凡で常識的なことだが、ほほえましく、ときに厳しく私たちに語りかけてくれる。
・人のもの言いきらぬうちに、もの言う。さしで口。人の話のじゃまをする。あくびとともに念仏。
・人のことをよく聞かずして答える。へつらうこと。心にもなきことを言う。
・ことばのたがう。たやすく約束する。口を耳につけてささやく。
・あなどること。いやしき人を、かろしめる。はなであしらう。
・口をすぼめて、もの言う。首をねじりて、理屈いう。
・人のいやがるおどけ。いやしきおどけ。
「良寛の愛語・戒語 谷川敏朗著」(考古堂刊)から引用した。
最近のテレビの国会中継などを見ていると、良寛さんだったら苦言を呈するような場面が多い。相手の揚げ足取りに時間を浪費するのでなく、国民の代表者として本質的な議論をしてほしい。(20190701)
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