【特派員 高尾広志(横浜在住)】
「どがんね」という変わった名前の本がある。佐賀弁で、「どうですか」という意味らしい。この本の中で五つの誓いという文章が紹介されている。
「時間に遅れない」
「嘘をつかない」
「お世辞を言わない」
「他人のせいにしない」
「他人の手柄を自分の手柄としない」
著者の古賀さんは、佐賀の発明家で実業家。保護司としても罪を犯した人の更生に尽くし、褒章を何度も受賞している有名人である。子どもの頃は、鑑別所に入れられるくらい手がつけられない不良少年だったそうだ。古賀さんを立ち直らせ、人生を支えたのがこの五つの誓いである。嘘をつかずに、正直に生きることの大切さが込められている。
私が子どもの頃、「嘘は泥棒の始まり」と言われて、嘘は厳しく戒められた。嘘つきのヤギが最後は狼に食べられてしまうという逸話も良く聞かされた。ジョージ・ワシントンの桜の木の話も正直を称える話として教えられた。今の日本を見渡すと嘘をついても、それほど咎められない世の中になっているのではないかと感じる。嘘は悪である、人は清廉潔白でなければならない。このような社会になってもらいたい。私は、この五つの誓いを座右に銘にして残りの人生を歩いて行きたいと考えている。(20190710)
参考 どがんね 古賀常次郎詳伝 佐保 圭 (著) 日経BPコンサルティング
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