【特派員 高尾広志(横浜在住)】
事件の報道があると必ず犯人がLINE で情報交換していたとか、Facebookで知り合ったとかの話になる。ネットによるイジメや情報の改ざん、隠蔽も横行している。ネットは犯罪の温床で、悪事を働くための道具のように報道されることが多い。
自動車が出てきた時、道路を痛め馬を驚かす危険な機械として敵対視された。でも、鉄道や馬車に比べて自由にどこにでも行ける便利さは危険性よりも得るところが大きく、自ら法律を作り、それを守ることでで社会に受け入れられて今がある。自動車による悲惨な事故は絶えないが、危険だからといって自動車自体が糾弾されることはない。
SNSやスマホが普及して誰でも使えるようになったのは、つい最近のことだ。今はスカイプなどで地球の裏側の人たちと自由に会話することができる。Twitterなどを使えば、何万人もの人たちに瞬時にメッセージを送ることができる。テレックスで海外の会社と電文のやりとりをしたり、ガリ版刷りで学校行事のお知らせをわら半紙に刷っていたような世代にとっては夢のような世界だ。今までこんなに便利な時代があっただろうか。鉄道から自動車の変化よりも、もっと大きな変革が起きている。
便利さの裏には必ず危険がある。私たちは、ネットという便利な道具を手に入れたのだから、社会が少しでも良い方向に向かうようにこの道具を使うべきだと思う。そのためには、赤は止まれという道路交通法のように、万人にとって分かりやすい法律が必要だ。情報の改ざんや隠蔽、SNSによるイジメ、誹謗中傷、ファイクニュースの流布などは法律で厳しく取り締まるべきだと思う。ネットは道具であり、悪いことにも良いことにも使うことができる。みんなで知恵を絞って、自由で安全にネットを使うことができるルールを作っていけたら良いと思う。(20190704)
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